借金の返済計画を立てる方法|借入残高と毎月の返済額を整理しよう

カードローンやクレジットカードのリボ払いなどを返済していると、「このまま毎月返して、いつ完済できるのか」「返済額を増やした方がよいのか」「複数の借入をどの順番で返せばよいのか」と不安になることがあります。

返済計画を立てる目的は、単に「毎月できるだけ多く返す」と決めることではありません。

現在の借入残高、金利、毎月の返済額、返済日、家計の収支を整理し、生活を維持しながら継続できる返済方法を決めることが重要です。

無理な金額を設定しても、翌月の生活費が不足して再び借入をすると、残高を安定して減らせません。一方で、契約先から示された最低返済額だけを長期間払い続けると、完済までに時間がかかり、支払う利息が増える可能性があります。

この記事では、借金の返済計画を立てるための具体的な手順、毎月の返済額の決め方、複数の借入がある場合の考え方、計画を見直すタイミングを解説します。

借金の返済計画とは

借金の返済計画とは、現在の借入状況と家計をもとに、次の内容を具体的に決めることです。

  • どの借入へ毎月いくら返済するか
  • 返済日はいつか
  • 追加返済へいくら回すか
  • どの借入を優先するか
  • 完済までにどれくらいかかるか
  • 返済計画をいつ見直すか

返済計画を立てずに、その月に余ったお金だけを返済へ回していると、返済額が安定しません。

反対に、家計の余裕を確認せずに高すぎる返済額を設定すると、急な出費に対応できず、再び借入へ頼る可能性があります。

返済計画では、「早く返すこと」と「継続できること」の両方を考える必要があります。

返済計画を立てる前に確認する5つの数字

返済計画を作る前に、次の数字を確認します。

1.現在の借入残高

最初に、すべての借入先について現在残高を確認します。

確認先は、各契約先の公式アプリ、会員ページ、利用明細、返済予定表などです。

記憶している金額ではなく、確認日時点の公式情報を使ってください。

複数の借入がある場合は、借入先ごとの残高と合計残高を分けて記録します。

2.適用されている金利

金利は、返済期間中に支払う利息へ影響します。

同じ残高であれば、一般的に金利が高い借入ほど利息負担が大きくなりやすいため、追加返済の優先順位を決める材料になります。

契約時に表示されていた金利の範囲ではなく、現在自分に適用されている金利を確認してください。

クレジットカードのリボ払いでは、「実質年率」や「手数料率」と表示されることがあります。

3.毎月の約定返済額

約定返済額とは、契約に基づいて毎月支払う必要がある金額です。

複数の借入がある場合は、すべての約定返済額を合計します。

たとえば、次のような状態です。

借入先毎月の返済額
A社カードローン1万2,000円
B銀行カードローン1万5,000円
Cカードのリボ払い1万円
合計3万7,000円

この3万7,000円が、毎月最低限必要になる返済予算です。

4.毎月の手取り収入

返済計画では、額面年収ではなく、実際に使える手取り収入を基準にします。

給与以外に毎月安定して入る収入がある場合は含めても構いませんが、賞与や臨時収入など、金額や時期が確定していないものを通常月の返済計画へ含めすぎないようにします。

5.毎月の生活費

家賃、食費、光熱費、通信費、保険料、交通費、教育費など、返済以外の支出を整理します。

日本貸金業協会は、月間収入と支出を入力して家計の収支を確認できる「家計やりくりチェック」を提供しています。返済計画を作る際は、借入だけを見るのではなく、家計全体の収支を確認することが重要です。

借金の返済計画を立てる7つの手順

手順1.すべての借入を一覧にする

最初に、現在返済している借入をすべて書き出します。

確認する主な借入は次のとおりです。

  • 消費者金融のカードローン
  • 銀行カードローン
  • クレジットカードのリボ払い
  • クレジットカードのキャッシング
  • 自動車・バイクローン
  • 目的別ローン
  • その他の分割契約

一覧には、少なくとも次の項目を記録します。

項目内容
借入先金融機関・カード会社など
借入種類カードローン、リボ払いなど
現在残高確認日時点の残高
金利現在の適用金利
毎月返済額約定返済額
返済日毎月の返済期日
返済方法口座引落、振込、ATMなど
最終確認日情報を確認した日

契約先自体がわからない場合は、銀行口座の引落履歴、メール、利用明細、過去の契約書などを確認します。

CICの情報開示では、加盟会社との契約内容、支払い状況、残債額などを確認できます。ただし、信用情報は日常的なリアルタイム残高管理の代わりではないため、通常は各契約先の公式情報を優先します。

手順2.家計の収支を計算する

次に、毎月の返済へ使える金額を確認します。

基本的な計算式は次のとおりです。

毎月の手取り収入
- 生活に必要な支出
- 予備費
= 返済へ使える金額

たとえば、毎月の手取り収入が30万円、生活費が22万円、急な出費に備える予備費が2万円なら、返済へ使える上限は6万円です。

ただし、すでに毎月の約定返済額が4万円ある場合、自由に追加返済へ回せる金額は2万円になります。

返済へ使える金額6万円
- 約定返済額4万円
= 追加返済可能額2万円

生活費を過度に削り、返済へ回しすぎないことが重要です。

病気、家電の故障、冠婚葬祭などの臨時支出が発生したとき、手元資金がまったくなければ、再び借入をする可能性があります。

手順3.毎月継続できる返済額を決める

返済額は、「今月だけ払える最大額」ではなく、「毎月継続できる金額」で決めます。

たとえば、毎月2万円の追加返済が理論上可能でも、家計の変動が大きい場合は、通常月の追加額を1万円に設定し、余裕のある月だけ増やす方法があります。

返済計画は次のように分けると管理しやすくなります。

  • 約定返済額:契約上、必ず支払う金額
  • 固定追加返済額:毎月継続する追加分
  • 臨時返済額:賞与や臨時収入から返す分

例として、約定返済額が合計3万7,000円、固定追加返済額が1万円なら、毎月の返済予算は4万7,000円です。

賞与を返済へ使う場合も、全額を前提にせず、税金、保険料、家電の買い替えなど今後の支出を確認してから決めます。

手順4.返済する優先順位を決める

複数の借入がある場合、すべての約定返済額を支払ったうえで、追加返済をどこへ集中させるか決めます。

代表的な考え方は次の2つです。

金利が高い借入から返す

支払う利息をできるだけ抑えたい場合の方法です。

同じ残高であれば、金利が高い借入ほど利息負担が大きくなりやすいため、追加返済によって高金利の残高を減らします。

残高が少ない借入から返す

借入件数を早く減らしたい場合の方法です。

少額の借入を先に完済すると、管理する返済日が減り、その借入へ払っていた金額を次の返済へ回せます。

どちらを選ぶ場合も、ほかの借入の約定返済を止めてはいけません。

まず全契約の返済額を確保し、追加分だけを優先する借入へ集中させます。

手順5.完済までの期間を試算する

借入残高、金利、毎月の返済額が整理できたら、完済時期をシミュレーションします。

日本貸金業協会の返済シミュレーションでは、借入金額、金利、返済回数や返済額などを入力し、返済条件の目安を確認できます。試算結果は標準的な計算に基づく目安であり、実際の契約については事業者への確認が必要です。

たとえば、借入残高50万円、金利年18%の借入について、毎月の返済額を比較するとします。

返済プラン毎月の返済額
プランA1万5,000円
プランB2万円
プランC2万5,000円

返済額を増やすと、一般的には完済までの期間が短くなり、支払利息も減る可能性があります。

ただし、返済額を増やした結果、生活費が不足して再借入をすると計画が崩れます。

シミュレーション結果だけで決めず、家計の収支とあわせて判断します。

手順6.返済日と資金準備日をカレンダーへ登録する

返済計画を立てても、返済日を忘れたり、口座残高が不足したりすると計画どおり進みません。

各借入について、次の3日を管理します。

  1. 返済額を確認する日
  2. 返済資金を準備する日
  3. 契約上の返済日

たとえば返済日が27日なら、次のように設定します。

20日:当月の返済額を確認
24日:引落口座へ入金
27日:返済日
28日以降:引落完了を確認

返済日が休日の場合の扱いや、再引落の有無は契約先によって異なります。一般的なルールで判断せず、公式案内を確認してください。

手順7.月に1回、計画と実績を比較する

返済計画は、一度作って終わりではありません。

毎月、次の内容を確認します。

  • 予定どおり返済できたか
  • 実際の返済額はいくらだったか
  • 返済後残高はいくらか
  • 追加借入がなかったか
  • 来月も同じ返済額を継続できるか
  • 完済予定がどの程度変わったか

返済額から残高を単純に引くのではなく、契約先の公式画面へ反映された残高を記録します。

返済額の一部は利息などに充てられるため、1万円返済しても残高が1万円減るとは限りません。

毎月の返済額はどのように決める?

毎月の返済額を決める際は、次の順番で考えます。

1.すべての約定返済額を確保する

複数の借入がある場合は、優先する借入だけでなく、すべての借入の約定返済額を確保します。

2.生活費を確保する

家賃、食費、光熱費、通信費など、生活維持に必要な支出を確認します。

3.予備費を確保する

急な出費に備える金額を残します。

4.残額を追加返済へ回す

上記を差し引いて残った金額のうち、継続可能な範囲を追加返済額に設定します。

「返済を早めたい」という理由で予備費をゼロにすると、突発的な出費によって計画が崩れやすくなります。

返済計画の具体例

次のような借入があるとします。

借入先残高金利約定返済額
A社40万円年18.0%1万2,000円
B銀行70万円年14.0%1万5,000円
Cカード20万円年15.0%1万円
合計130万円3万7,000円

毎月の家計から返済へ使える金額が5万円なら、追加返済可能額は1万3,000円です。

返済予算5万円
- 約定返済額3万7,000円
= 追加返済額1万3,000円

利息負担を抑える方針なら、追加の1万3,000円を金利18%のA社へ集中させます。

A社の毎月返済額は次のようになります。

約定返済額1万2,000円
+ 追加返済額1万3,000円
= 合計2万5,000円

A社を完済した後は、A社へ払っていた2万5,000円を、次の優先借入へ回します。

ただし、追加返済の方法、手数料、返済の充当順序は契約先によって異なります。実行前に公式情報を確認してください。

返済計画で避けたい5つの行動

無理な返済額を設定する

毎月の生活費が不足するほど返済額を増やすと、再び借入をする可能性があります。

計画は、短期間の最大額ではなく継続可能額で作ります。

追加返済を優先して約定返済を忘れる

追加返済をしたからといって、当月の約定返済が自動的に不要になるとは限りません。

追加返済の扱いは契約先によって異なるため、返済日と必要額を確認します。

返済のために別の借入を増やす

返済資金を別のカードローンやキャッシングで用意すると、借入先や残高が増え、翌月以降の負担が大きくなる可能性があります。

古い残高のまま計画を続ける

残高や返済額が変わっても、古い情報のままシミュレーションを続けると、完済予定が実態とずれます。

少なくとも月1回は公式情報と照合します。

完済時期だけを重視する

早期完済は大切ですが、生活に必要な支出や予備費を無視すると計画を継続できません。

完済速度だけでなく、家計の安定も重視してください。

返済計画を見直すタイミング

次のような変化があった場合は、返済計画を見直します。

収入が増減したとき

昇給や転職で手取りが増えた場合は、追加返済額を増やせる可能性があります。

反対に、収入が減った場合は、以前の返済額を無理に維持せず、家計を再計算します。

固定費が変わったとき

家賃、保険料、通信費、教育費などが変わった場合、返済へ使える金額も変わります。

新たな借入や追加利用をしたとき

追加借入をすると、残高、利息、返済額、完済時期が変わります。

登録情報とシミュレーションを更新してください。

借入を1件完済したとき

完済した借入へ払っていた金額を、次の借入へ回すか、家計の予備費へ回すかを決めます。

臨時収入が入ったとき

賞与や臨時収入を追加返済へ回す場合は、近い将来に必要な支出を確認してから金額を決めます。

返済が難しい場合は計画の工夫だけで解決しようとしない

次の状態に当てはまる場合、返済額や優先順位を調整するだけでは解決が難しいことがあります。

  • 毎月の収入より生活費と返済額の合計が多い
  • 返済のために新たな借入をしている
  • すでに返済が遅れている
  • 今後も返済資金を用意できる見込みがない
  • 複数社からの連絡へ対応できていない

全国銀行協会は、返済が遅れざるを得ない事情が生じた場合、実際に遅れる前のできるだけ早い相談を案内しています。また、銀行カードローンの返済に関する専用相談窓口や、返済が困難な個人向けのカウンセリングサービスを設けています。

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返済が難しいと感じた段階で、契約先や公的な相談窓口へ早めに相談してください。

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実際の返済額、利息、返済期日、追加返済の扱いは契約内容によって異なるため、最終的には各契約先の公式情報を確認してください。

まとめ

借金の返済計画を立てるときは、まず現在の借入残高、金利、毎月の約定返済額、返済日を一覧にします。

次に、毎月の手取り収入から生活費と予備費を差し引き、無理なく継続できる返済額を決めます。

複数の借入がある場合は、すべての約定返済を守ったうえで、追加返済を金利が高い借入や残高が少ない借入へ集中させます。

返済計画は、一度作って終わりではありません。

返済後の残高、収入や生活費の変化、追加利用の有無を毎月確認し、必要に応じて見直してください。

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